暴力的な白の中、ホカホカ汁物

TCKによる元・留学ブログ。夢を手放して色んなことをリハビリがてらやりたいな

山での失敗談とか

これからやりたいことはとりあえず書いた。(前回の記事参照)

capraseen.hatenablog.com

これまでにやってきたこともいささかあるので、ちょっと書いてみようかな。

 失敗談というか、ほぼ思い出話なので、教訓になりそうなところは一番下にまとめます。

 

 

体が燃え尽きた山中巡検

山で地質図をかくという巡検の授業はこれまで二つ経験しましたが、その一つ目が今でも悪夢のように思い出す辛さでした。

ハイドレーションが凍る程度の気温で手がかじかんで記録つけるのも大変だったし、

脚が燃え尽きるんじゃないかってくらい疲労が蓄積して頭動かす状況じゃなかったし、

疲れと脳の興奮が嫌に作用して夜寝つけなかったし、

他のグループの地図と自分たちの地図を比べたり、時間制限を気にしたりとで焦って精神的に疲弊したし、

チームメイトが怪我して車で数時間の町の病院まで付き添ったり、

ストレスによる胃痛でご飯が食べられなかったり、

普段関わることのない学友と喋って私の友達のいなさとそれにまつわる情報格差が浮き彫りになったり、

色々と辛かった…いや、まず思い出すだけでしんどくなるくらい肉体的にやばかった。肉体的な疲労の大本が「やらなきゃ」「できるようにならなきゃ」という精神的圧迫感でしたが…

課題やら何やらで体をいたわる余裕もなかったし、元々の体力のなさを恨みました。

この巡検の後に初めて行った登山では「え?!課題のない山登りってこんなに楽ちんで楽しくて開放的なの?!」と驚きました。カタルシスでした。山の浄化すごい

もちろん辛いのと同じくらい楽しかったのですが、これがあるせいで人生やり直したいとは全く思わなくなりました。思い出すだけで脚が痛い。

しかしこれのおかげで「山の中を感じたい」という思いが強まったりもしました。

そして、熊を見たら逃げてはいけない(山に入る前にもちろんレンジャーによる講習がありましたが、実際に走って逃げてこっぴどく叱られている人がいたのは強く印象に…)

 

汗だく鞍掛山

登山部の友人と、その友人に連れてってもらって登山をしたことがあります。

自分で電車で移動しての登山はほぼ初めてだったのでワクワクしました。

電車で移動した後はタクシーで山の入り口まで移動。

その途中に小岩井農場が見えました。そこで私は過去にネットで小岩井農場に行った人のレポを読んだのを思い出しました。

その記憶とここでの思い出がリンクしてしまい、数年後キリンビール工場で

小岩井農場!これ岩手のやつですね!」

「行ったことあるの?」

「あります!!!(※ない)」

という会話をしました。

山頂では友人が断熱袋に入れてもってきてくれていたアイスをごちそうになり、素晴らしい、今度絶対真似するぞと思ったものです。(まだそこまで熱い登山をこの後していない)

失敗だったのは、下山後向かった温泉で私だけ着替えを忘れていたこと。

荷物をどう減らすかばっかり考えて、あまり快適性について考えていませんでした。

というか風呂に入ったら着替えるという発想自体が消え失せていました。

濡れて臭いシャツと固い登山靴にまた体を通すのは少し億劫でした。

山道以外で使う楽で軽い履物を持っていくという発想もなかったものです。

 

まさかの暑さによる冬山での体力消耗

冬に森林限界を超えたことは一度だけあります。

スノーシューでざくざく森の中を大勢で歩き、限られた者だけがその先の開けた山の雪肌を感じることができました。

というのも、会費だけ払うお徳用幽霊部員を今度こそ脱却しようと学校の登山クラブで冬山トリップの参加者募集に応じたわけで、私が行けるレベルのトリップはもちろん初心者歓迎の行程のものに限られるからです。

中には冬というものを元々知らなかったせいかかなり軽装備で来ている人もいて(ジーンズに街用のブーツとか…多分街中でも普通に寒い)、ほとんどは木々がまだぽつぽつと残っている高さで引き返していました。残った精鋭のうち数人は体力のため引き返し、一番奥まで行ったトップグループは元々冬山に慣れているかスポーツをしている人で全員男性でしたね。体力のある素人でも女性だとついていけないのか~とちょっとしんみり…

とにかく、本当に寒かった。風めっちゃ強いし。覚えてないけど多分-25℃くらいだったかな?カナダの冬といったら平均でこのくらいなので大体そんな感じだと思ってるけど山の上だしもっといってたと思うけれども。

さんざん寒さでみじめな思いをしてきた自負があるので、今回は結構対策しました。

スキージャケット、スキーパンツ、スマートウールより温かい靴下、両手両足先に使い捨てカイロ、腹部にハクキンカイロ、グローブの上からスキー用っぽいデカいミトン、昼ごはんはスープジャーに入れたチキンラーメン、軽いサーモスのボトルに入れたお湯とは別にもう一つめちゃ重くてデカい保温水筒のお茶、ウールのtoque、スキーウェアの下にも普通の登山ウェア(Tシャツ、シャツ、フリースだったかな)を2~3枚くらい着て、毛糸パンツはいて、マフラーもして、あとはえっと忘れました

とにかくたくさん着込んでいったら、汗をかきすぎてびしょ濡れに。

今回はびしょぬれになりつつも外気と体の熱が割と遮断されていたせいか、不快になるのと少し体力を消耗するくらいで済みましたが…

これが怪我などして長期戦になったり運動が妨げられる状況になってたら冷え冷えてかなり危なかったと思います。

雪に直接座っても冷たくないくらいのぶ厚い装甲だったので、座ってご飯食べても、はしゃいで雪に寝転がっても全然寒くなくて、手足も寒さを感じずに済んだのはよかったですが…

うーむ。汗問題。街中でも冬は「体内は熱いけど皮膚が痛い」みたいなことってよく起こるんですよね。自分のペースでゆ~~っくりいったら熱くならずに済むんですかね?

あと、スキーウェアは継続的な運動をおそらく想定していないため、中が蒸れまくるんだろうなと。

そういえばこの後ハクキンカイロが使えなくなっちゃったんですよね。ロッジの出発時間に焦って変なところ焼いたかな?

 

とにかくまあ、元々好きだった冬が大好きになるくらいの威力だったので、また語り倒したいトリップでした。

だって白すぎて砂漠みたいで、ガツンと白で有無を言わせなくて、キラキラ輝いてて、見渡す限りの景色がもはや世界そのものみたいだったから…

あとご飯がおいしかった。スープジャーにサバのトマト煮缶とインスタント野菜の味噌汁を入れてちょっと茹でたチキンラーメンを熱々で入れたわけですから…それを痛いくらいの寒さの中食べたらおいしすぎます…

 

まとめ

 

・目的のある登山をするときでも目的だけを見ず、体はちゃんと労わる!

・日頃の体力づくりが肝心!

・冷たい/温かい食べ物を持っていくとものすごく気持ちいい!

・温泉行くなら着替えを持っていく!

・山以外で履く楽ちんな靴やサンダルを持っていく!

・冬でも暑くなる想定をしてレイヤー管理!

・出発時間前に焦って物をぞんざいに扱うことがあるので時間には余裕を!

思ったより「なるほどそういうこともあるのか」的な教訓が少ないという。

 

あとはまぁ、普段人間社会で未練のある生活をしているのに山で気づかされるけれどその悔しさを山の魅力で解消する!みたいなのは、実際は解消できてないので後々また辛くなりました…。(※巡検にて)

山の魅力に惚れ込んで生き方考え方まで変えることができれば、きっと大きな支えになりますね。冬山での経験は今の私にとってまさにそれで、色んなことを肯定するときに当時のメンタリティを思い出して爽やかに乗り越えてみせるという気になります。(ロッジでのウェイ的なノリはちょっときつかったけど登山するために行ったわけなので惨めな気持ちにはあまりなりませんでした!)